「クックパッド」と「クラシル」
この2つの企業には共通点が多くあります。
どちらもレシピを扱う企業で、たくさんの顧客に利用されています。
2社のサービスにも多くの共通点がありました。
クックパッドがリリースした cookpadTV、
クラシルがリリースしたレシピ動画。
どちらも「動画」を使ったレシピの紹介で、
多くの顧客から「わかりやすい」と評判を得ました。
しかし、異なる点が1つだけありました。
クックパッドがレシピ動画を本格的にリリースしたのは2018年。
クラシルがリリースしたのは、クックパッドよりも2年早い2016年でした。
結果どうなったか?
動画の導入が遅れたクックパッドは、国内の月間利用者数がピーク時から、1,000万人以上も減少。
結果、マイナス成長が続き、2019年12月期の連結決算は、9億6,800万円の赤字。
2009年に上場して以来、初の赤字決算となりました。
一方、いち早く動画を活用したクラシルは、63.6億円の資金調達に成功。
わずか2年でアプリダウンロード数 1,000万突破。2018年にはYahoo!に買収され、その後も順調に成長。
アプリダウンロード数は2,000万人を超え、ゆうこす、インパルス堤下、YouTuberあやなんなど、有名インフルエンサーとタイアップし、今後も更なる飛躍が見込まれています。
その差が生まれた理由
「同じような商品・サービスを提供しているのに、なぜ圧倒的な差が生まれるのだろう?」
そんなふうに思われたことはありませんか?
– 商品・サービスの質が劣っているんじゃないのか?
– 広告・宣伝が足りていないんじゃないか?
– 社員の努力が足りてないんじゃないか?
多くの経営者は、こんな理由で差が生まれると思っているかもしれません。
もしかすると、自分の経営手腕のせいにする人もいるかもしれません。
確かに、これらの要因で差が生まれることもあるでしょう。
しかし、最も重要な要因が他にあります。
それは、自社の商品・サービスを「どのように伝えるか?」です。
そして、ほとんどの場合、動画を使ったアピールを行うことで、驚くほどの反応を得ることができるのです。
ご存知とは思いますが、動画は従来のテキストと比べて、圧倒的に情報が伝わりやすく、また、広告であれば反応率を高めることができます。
実際、私が担当したことのあるプロジェクトでは、全世界でフランチャイズ経営をしている幼児教室コペルというケースがありました。
他にも、サッポロビール様の新商品「SORACHI1984」の動画プロモーションであったり、
例えばコーチング分野でNo.1のYouTubeチャンネル「しゅう社長」では、YouTubeで視聴者との信頼関係を構築。
YouTubeからの成約で毎月100万円以上を売り上げるなど、動画の有用性は明かです。
さきほど、クックパッドとクラシルに対し、創業わずか数年のクラシルが風穴を空けたというのも、
「動画」の破壊力を示す好例です。
わずか2年出遅れたクックパッドを、クラシルは一気に突き放してしまいました。
「楽天」ですら勝てなかったクックパッドに新興企業「クラシル」が勝てた理由
ちなみに、実は、過去にもクックパッドに立ち向かった巨大企業がありました。
その企業とは、楽天です。
2010年、すでに7,000万人以上の会員と、豊富な資金を持っていた楽天が、クックパッドを倒すべく「楽天レシピ」を立ち上げたのです。
しかも、「レシピを投稿で楽天スーパーポイントがもらえる」という強力なインセンティブ付き。そんな楽天レシピの登場を知った時、クックパッドは「終わった」と思ったはずです。
しかし、歴史が証明している通り、楽天レシピはクックパッドに惨敗しました。
もし、クックパッドがいち早く動画レシピをリリースしていたのなら、このような事態にはならなかったでしょう。
もはや、「動画」活用しない手はない… そのように思いませんか?
では、どのように動画を活用するべきか?
ここまでの話を聞いて、「なんとなく動画が良いことはわかったけど、具体的にどうしたらいいかわからない…」と思っているとしたら、以下の3つの代表的な活用法が参考になるはずです。
3つの代表的な動画活用法
【商品・サービス自体を動画化】
クラシルが採った戦略です。従来テキストで提供されているサービスを動画化することで、他社と差別化を図ることができます。
【広告・WEBプロモーションを動画化】
現在、主流になりつつある戦略です。顧客へのアンケートをテキストではなく、インタビュー動画にしたり、ホームページに動画を設置することで、行動意欲を高めることができます。
【ホームページのコンテンツを動画化】
ホームページにあるコンテンツを動画化します。例えば、採用ページに会社の紹介動画や社員の紹介動画を設置することで、応募率・応募してくれる人材の質を高めることが可能です。
しかし、単に「動画」を作れば良いというわけではない
ただ、ちょっと待ってください。
このような話を聞くと、まるで「動画」が魔法のように、あなたのビジネスを救ってくれると思うかもしれません。
それは、半分正しくて、半分間違っています。
どういうことか?
一口に動画と言っても、「効果の出る動画」と「効果の出ない動画」があるからです。
広告を出したことがあるならお分かりだと思いますが、どんな広告が「効果の出る広告」かというと、人間心理に訴求できる広告です。
つまり、「効果の出る広告」のように、「効果の出る動画」もマーケティング理論を土台に、人間心理に訴求しなければならないのです。
特に、動画に関しては「動画マーケテイング」の知識が必須です。
(例えば、なぜ動画の冒頭”1秒”で注意を引かなければならないか、答えられる動画制作者は稀です…ちなみに1年前は”8秒”と言われていました)
つまり、外部に動画を発注するにしても、その外注が「動画マーケティング」に精通しているかどうか、しっかり見極めてから発注しなければならないのです。
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Web動画専門 |動画プロデューサー
太田かずまさ
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